イギリスポンド(GBP)は、かつては世界の基軸通貨としてその地位を揺るぎないものにしていました。
第二次世界大戦以降、基軸通貨をアメリカドル(USD)に譲ったものの、イギリスの首都ロンドンには世界各国の金融機関、大企業が集まっており、外国為替の取扱高はいまなお世界一を誇っています。
イギリスはEU(欧州連合)には加盟しているものの、2008年現在ユーロ(EUR)の採用は見送っており、今後イギリスがユーロ(EUR)を採用するか否かによって金融市場の流れも大きく変わることが予測されているのです。
イギリスはまた、北海油田を保有しているため原油価格が上がっているときには英ポンド(GBP)が買われる傾向にあり、ユーロを採用していないとはいえEU加盟国であることに変わりはないので、基本的にユーロ(EUR)と同じ値動きをすることが多いのが特徴です。
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1997年のアジア通貨危機では、タイ、インドネシア、韓国などアジア各地の通貨が暴落、経済が混乱しました。
通貨危機は市場の不安心理を増幅させるので、98年のロシアにも危機が飛び火して、ルーブルが急落しました。
イギリスでも、ポンド危機(pound crisis)が1992年秋に発生しています。
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その英国ポンドがいま狙われている。
英国ポンド危機といえば、すぐにジョージ・ソロスのクォンタム・ファンドを思い出すが、ヘッジファンドが通貨危機を見越して、ポンドを売り浴びせて、ソロスは大儲けをした。
そんな危機がまた訪れようとしているのだ。
ただ今度はヘッジファンドが意図的に英国ポンドを切り崩そうというのではなく、英国ポンドに対する不信感から切り崩されようとしている。
金融立国・英国にとって、いまだ英国の金融危機以後のビジネスモデルが見当たらないからだ。
このままでは、英国は没落していく、というのが世界の投資家の共通した意見だ。
日本にたとえるならば、製造業が強みの日本が、ある日突然、すべての製造業がぶっ飛ぶような経済危機が起こり、日本が製造業で外貨を稼ぐというビジネスモデルが否定されてしまったとしよう。
英国経済の凋落は火を見るより明らかだ。
(岩崎博充の「経済ニュース」 より引用)
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通貨が暴落して対外債務の返済が困難になり政府の債務不履行のリスクが高くなっている状況が、通貨危機です。
ポンド危機(pound crisis)とは、1992年秋に発生した英ポンドの為替レートが急落した出来事です。
90年代に入りイギリスの経済状況は他の欧州各国に比較して低迷しており、英国政府は、金利を切り下げるべき選択に迫られていました。
それはポンドの下落を意味するものであり、ERMからも撤退することとなる。
この事態に対してジョージ・ソロスは、92年9月15日、70億ドル相当のポンドを売り浴びせるのです。
イングランド銀行は9月16日、金利を10%から15%に上げポンド買い介入で応戦するが、ポンドは暴落。
その夜、イギリスはERMからの撤退を表明、17日に金利は10%に戻され、同日イタリアもERMから撤退を発表しました。